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平成28年度3年次編入学(4月入学)合格者受験番号一覧


2016年03月07日(月)14:00〜15:00開催 「Ultrafast recycling of synaptic vesicles」渡辺重喜(ジョンズホプキンス大学細胞生物学科 助教授)

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日時

2016年3月7日(月)14:00~15:00

場所

生命システム棟2F セミナー室

演者

渡辺重喜(ジョンズホプキンス大学細胞生物学科 助教授)

演題

Ultrafast recycling of synaptic vesicles


演者の渡辺先生は、オプトジェネティクスの手法を最先端の電子顕微鏡解析に応用し、ミリ秒の時間分解能で神経細胞のエンドサイトーシスを捉えることに初めて成功しました。このブレークスルーにより、神経科学分野において長らく論争であったシナプス小胞のダイナミクスについて、新たな概念を提唱するに至り、神経科学や細胞生物学分野のみならず、生命科学全般に極めて大きなインパクトを与えています。これらの成果は2報のNature論文として発表され、同誌のNews&Viewsでも解説されています。アメリカの大学からテクニシャンを経て大学院で博士号を取得し、PIとしてラボを立ち上げたばかりの若手研究者が、これまで何を経験し、これから何を目指すのかについても大いに語っていただけるものと思います。この貴重な機会をお見逃しなく!なお、講演は英語で行われます。


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http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/jpn/seminar/seminar/docs/fbs-seminar-okamoto-20160307.pdf

外側/尾側大脳基底核原基由来の介在ニューロンの皮質層分布は基底核原基内の発生部位に依存する

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図1.大脳皮質興奮性神経細胞の誕生時期と層分布。早生まれ(図左方)の細胞は、深層に(黄土色)、遅生まれは表層に分布する(薄茶色)。

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図2.本研究の結果わかったこと。LGE/CGE由来の大脳皮質介在ニューロンの層分布は誕生日とは関係なく、それを産み出す幹細胞のLGE/CGE内の部位によって異なる(I層は尾側部、II/III層は吻側部に由来する)。

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おもろい研究! 君ならできる、ここでできる - 阪大生命機能:春の学校 - 2016(ラボツアー)

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「阪大生命機能:春の学校 - 2016」の2日目(3/11)には、ラボツアー(午前)と自由研究室訪問の時間を設けています。ラボツアーでは各研究室が企画する実習や講義を受けることができます。希望する研究室を訪ねて、実際の研究環境を体験してみてください。

特に記載がない場合、プログラムの一部のみの参加はできません。自由研究室訪問は、研究室によってアポや時間の指定がある場合があります。各研究室の欄をよく確認してください。リスト以外の研究室を訪問したい場合、必ず事前にアポイントメントを取ってから訪問してください。

染色体機能制御研究室(石井浩二郎研)

ラボツアー

染色体の機能性を調べてみよう

  • 蛍光顕微鏡を用いた酵母染色体の動態観察
  • マイクロマニピュレーターを用いた酵母配偶子の顕微移植実験

(定員:2名程度)

集合場所:ナノバイオロジー棟6階D601B
開始時間:10:15

自由研究室訪問

場所:ナノバイオロジー棟D601B
時間:13:30〜15:45

免疫細胞生物学研究室(石井優研)

ラボツアー

生体ライブカメラによる体内探検

  • ライブイメージングの原理と実際の研究例を紹介します。
  • 生きたままの個体内で生きた細胞の動態を実際に観察していただきます。

(定員:4名)

集合場所:医学系研究科バイオ棟8階・免疫細胞生物学教室 企画室
開始時間:10:15〜15:30

自由研究室訪問

場所:医学系研究科バイオ棟8階・免疫細胞生物学教室 企画室
時間:13:30

生体機能分子計測研究室(石島研)

ラボツアー

石島研ツアー

  • バクテリアモーター回転,走化性の研究

(定員:10名)

集合場所:ナノバイオロジー棟8階 D801
開始時間:10:15

自由研究室訪問

場所:ナノバイオロジー棟8階 D801
時間:13:30〜17:30

ナノ・バイオフォトニクス研究室(井上研)

ラボツアー

光学技術を駆使して生体分子をナノスケールで観る

  • 研究内容紹介と研究室見学

(定員:制限なし)

集合場所:ナノバイオロジー棟5階D505 井上研究室
開始時間:10:15〜12:00随時

自由研究室訪問

場所:ナノバイオロジー棟5階D505
時間:13:30〜17:30

視覚神経科学研究室(大澤研)

自由研究室訪問

場所:CiNet 2階 2B1-1号室
時間:13:30〜(大体の時間でよいのでアポをとってください。)

ミトコンドリア動態学研究室(岡本研)

ラボツアー

ミトコンドリアを視る!観る!診る!

  • 生きた酵母細胞のミトコンドリアを蛍光顕微鏡で見る

(定員:3名)

集合場所:ナノバイオロジー棟8階D802
開始時間:10:30

自由研究室訪問

場所:ナノバイオロジー棟8階D802
時間:14:00〜15:30

生殖生物学研究室(甲斐研)

ラボツアー

キイロショウジョウバエの卵巣と生殖幹細胞の観察

  • ショウジョウバエの遺伝学、生殖細胞について学ぶ。バランサー染色体、主な可視変異マーカー、卵巣の構造についての講義の後、実体顕微鏡下で、ショウジョウバエの体色、剛毛、目の色、羽の形状、などで遺伝子型を判断、雌不妊個体を解剖、生殖幹細胞を観察する。また、GFPタグ付き蛋白質を用いて生殖細胞にあるヌアージュを観察する。

(定員:5名程度)

集合場所:甲斐研 細胞棟2階B209
開始時間:10:15、および11:15 (2回実施、いずれも1時間程度)

自由研究室訪問

場所:細胞棟2階B209
時間:13:30〜14:30(甲斐教授) 以降は要相談。

ダイナミックブレインネットワーク研究室(北澤研)

ラボツアー

プリズム順応を体験しよう!

  • プリズム順応の説明、体験

(定員:6名以内)

集合場所:ナノバイオロジー棟2階D203
開始時間:10:15

パターン形成研究室(近藤滋研)

ラボツアー

数理と生き物の関係

  • シミュレーションソフトを使って色々な動物模様をつくる。
  • 魚の色素パターンの観察

(定員:5名)

集合場所:細胞棟2階キリンのポスターの前
開始時間:10:15

自由研究室訪問

場所:細胞棟2階B215(教授室)
時間:13:30~15:45

初期胚発生研究室(佐々木研)

ラボツアー

マウス胚を見てみよう、光らせてみよう。

  • マウスの胚発生、細胞競合のはなし。受精卵から産まれるまでのさまざまなマウス胚やES細胞などの培養細胞の観察。マウス受精卵への蛍光mRNA導入の実践と観察。

(定員:6名程度)

集合場所:佐々木研セミナー室(細胞棟3階 B330)
開始時間:10:15

自由研究室訪問

場所:佐々木研セミナー室(細胞棟3階 B330)
時間:13:30、14:30

佐々木教授はラボツアー当日、出張で不在ですので、興味のある方は宿で佐々木教授をつかまえてください。 また、佐々木研に興味のある方はなるべく実習のできる午前中のラボツアーに参加してください。

医化学研究室(高島研)

自由研究室訪問

場所:医学部基礎研究棟4階 医化学企画情報室 B41-09
時間:13:30、17:00の2回

分子生体情報学研究室(月田研)

ラボツアー

上皮細胞の魅力を知ろう

  • 私たちの研究室では、多細胞生物の表面をおおう「上皮細胞」、特に「細胞間接着装置タイトジャンクション」と「細胞頭側表層の構造」、に焦点を当てた研究をしています。「上皮細胞」は、実際、肝臓・膵臓・腎臓・肺など、重要臓器の主要な機能を担っています。本ラボツアーでは、「上皮細胞」の魅力を、ミニレクチャー、顕微鏡観察、など、私たちの研究の切り口から垣間見ていただきます。

(定員:5名)

集合場所:医学部基礎研究棟3階B31-09室
開始時間:10:15

自由研究室訪問

場所:医学部基礎研究棟3階B31-09室
時間:13:30〜15:00

病因解析学研究室(仲野研)

ラボツアー

生命の始まりにふれてみる

  • 仲野研では『いろんな細胞がどういう風にできているのか?』という疑問に、エピジェネティックな遺伝子発現制御という切り口から取り組んでいます。特に、受精後の初期胚やそれに由来する多能性幹細胞におけるエピジェネティック状態の制御機構、および、精子形成過程における小分子RNAを介した遺伝子抑制機構という、大きく分けて2つテーマに注目しています。これらの研究テーマにおいて、実際に我々が用いている実験(初期胚の回収と胚性幹細胞の樹立、精巣からの精子の採取)を、学生に観察・体験してもらい、この分野と研究室の魅力の一端を紹介したいと思います。

(定員:4名)

集合場所:医学部基礎研究棟7階病理学企画室(B71-07)
開始時間:10:15〜12:00

自由研究室訪問

場所:仲野研企画室(医学系研究科 基礎棟7階)
時間:13:30〜16:00

プロトニックナノマシン研究室(難波研)

ラボツアー

クライオ電顕見学会

(定員:希望者アンケート時に大体の人数を把握)

場所:生命機能研究科ナノバイオロジー棟1階奥左側 時間:11:00〜12:00(要予約、所要時間15分)

幹細胞・免疫発生研究室(長澤研)

自由研究室訪問

場所:生命機能研究科ナノバイオロジー棟3階 幹細胞・免疫発生研究室
時間:13:00〜15:30

細胞核ダイナミクス研究室(平岡研)

ラボツアー

生きている細胞を限界を超えて蛍光で見る

  • 細胞の中で起こっていることをありのままに見たいと思いませんか。そのような時、見たいタンパク質に蛍光を付けて光らせると、その動きを細胞が生きたまま観察できます。ツアーでは、あらかじめ作製した光るヒ ト細胞を用いて、生きている細胞で蛍光タンパク質が動く様子を蛍光顕微鏡で観察します。 また、限界を超えた観察で細胞の真の世界をお見せします。

(定員:7名)

集合場所:ナノバイオロジー棟5階 D501
開始時間:10:15

自由研究室訪問

場所:ナノバイオロジー棟5階 D502
時間:13:30〜15:30

認知脳科学研究室(藤田研)

ラボツアー

霊長類を対象とした視覚認識機構解明の研究現場探訪

  • 視覚の脳内メカニズムに関する一般的な講義のあとに
    2光子レーザーイメージング法を用いた実験施設、覚醒動物実験の実験施設の見学を行う。

(定員:5名)

集合場所:CiNet棟1階ロビー(大モニターの前)
開始時間:10:00

自由研究室訪問

場所:CiNet棟2階 2B2-1
時間:飛び込みはなし(一週間前までのアポが必要!)

染色体生物学研究室(深川研)

ラボツアー

染色体生物学研究室見学ツアー

  • 普段研究している研究室の中を担当教員と一緒に見学ツアーを行う

集合場所:ナノバイオロジー棟D704
開始時間:10:30

自由研究室訪問

場所:ナノバイオロジー棟7階D704
時間:自由に訪問してください。アポ必要なし。

心生物学研究室(八木研)

ラボツアー

個性的な神経細胞がおりなす神経ネットワークから脳機能へ

  • 脳機能は個性的な神経細胞群が作り出すネットワークにより成り立っています。当研究室ではそのような神経系の成り立ちと機能を研究するため、マウスを用いて分子レベルから個体の行動レベルまで様々な手法を用いて解析しています。このラボツアーではその中から以下の内容について見学してもらいます。
    • 培養神経細胞の観察
    • 脳組織切片の観察
    • マウス走行時の神経活動解析
    • 突然変異について考えよう

(定員:4名)

集合場所:細胞棟1階 B134
開始時間:10:15

自由研究室訪問

場所:細胞棟1階 B134
時間:13:00〜17:30

細胞分子神経生物学研究室(山本研)

ラボツアー

シャーレの中の神経回路

  • 培養下における軸索や樹状突起によるネットワークを観察する

(定員:5名)

集合場所:ナノバイオロジー棟8階リフレッシュルーム(D803)
開始時間:10:15

細胞内膜動態研究室(吉森研)

自由研究室訪問

場所:医学系研究科バイオメディカル研究教育棟5F 遺伝学教室
時間:随時対応致しますが、15:00より研究室の説明をします。

ビルティングブロックサイエンス研究室(明石研)

ラボツアー

再生医療の最前線をみる

  • 当研究室では再生医療や薬剤スクリーニングへの応用を目指した、生体類似の三次元組織の構築を行っています。本ツアーでは実際に組織を構築している現場を案内することで、再生医療の最前線を見ていただきます。

(定員:10名)

集合場所:生命システム棟2階ラウンジ
開始時間:10:15

自由研究室訪問

場所:生命システム棟E704
時間:13-15時(予約不要)

CiNet

自由研究室訪問

15:00CiNetロビー集合
CiNetの全体説明・見学

第133回生命機能研究科研究交流会2016年3月31日(木)17時00分~講演:古澤 満 先生((株)ちとせ研究所・最高科学顧問)

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 【講演案内】

演者: 古澤満

所属: (株)ちとせ研究所・最高科学顧問

演題: 「不均衡進化論 =高いロバスト性と進化のジャンプ=」

要旨:
後日掲載いたします。


【実施報告】
コロキウム終了後に掲載いたします。

平成28年度生命機能研究科入試説明会

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日時

平成28年4月2日(土)10:00〜

会場

生命システム棟2階「セミナー室及びラウンジ」(▶アクセス・問い合せ

日程

〈午前の部〉10:00〜12:00

  • 研究科長挨拶
  • 入試説明(入試委員長)
  • カリキュラム説明(教務委員長)
  • 質疑応答
  • 教員紹介・個別相談

〈午後の部〉13:00~

第134回生命機能研究科研究交流会2016年4月20日(木)12時15分~13時講演:甲斐歳惠 先生(生命機能研究科/甲斐研究室・教授)/井木 太一郎 先生(甲斐研研究室・助教)

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【講演案内】

演者: 甲斐 歳惠

所属: 生命機能研究科/甲斐研究室・教授

演題: 「」

要旨:
•高等動物は個体としての死を免れる事は出来ないが、有性生殖によって次世代を生み出し、
種を存続させる。すなわち、種の存続という観点では、個体は単に次世代に受けつがれる
遺伝情報の乗り物にしかすぎず、次世代を生み出す生殖細胞がもっとも重要な細胞種であ
る。ショウジョウバエは、卵巣と精巣にそれぞれ雌性もしくは雄性生殖幹細胞をニッチと
呼ばれる微小環境に維持しており、それらが活発に生殖細胞を生み出している。この幹
細胞の維持機構、幹細胞から分化した生殖細胞がそれぞれ卵子と精子に成熟して行く機構、
およびpiRNAと呼ばれる生殖巣に特異的に発現している小分子RNAを含む非コードRNAによる
ゲノムの安定化機構の解明を目指している。

•Thought higher animals do die as individuals, their species are maintained by
sexual reproduction. Individuals are just like vehicles in which passenger--genetic
 information--can ride to be inherited to next generation by germline lineage.
As such, germline cells are the most important cells to maintain the species.
Drosophila melanogaster is one of the ideal model organisms we can study gametogenesis.
How are germline stem cells maintained in the microenvironment, niche? What is the
 molecular mechanism that controls germline cells to mature into egg and sperm?
How genome in germline cells safely guarded by non-coding RNA from transposons
attacks? Our group has been addressing such molecular mechanisms for better
understanding of gametogenesis.

演者: 井木 太一郎

所属: 生命機能研究科/甲斐研究室・助教

演題: 「」

要旨:
Small RNAを介した遺伝子発現制御機構は高等真核生物の発生・生理において様々な役割を担う。
とりわけ植物や無脊椎動物では、Small RNAによるRNA silencing機構がウイルス防御におい
て重要な役割を果たす。一方で、ウイルスは、そのカウンター防御機構として、多様なサプ
レッサータンパク質(VSR)を、各々の独立した進化で獲得し、宿主生物への感染、複製、移行と
いったプロセスを可能にしてきた。多様なVSRが報告されてきている一方、各VSRが宿主のRNA
silencingを抑制する分子機構は明らかでない部分が多い。植物の細胞抽出液を用いた無細胞
実験系を利用し、Turnip crinkle virus (TCV) が発現するVSR、P38を中心に研究を展開した。
TCV P38は、Dicerタンパク質によるsiRNA duplexの生成、さらに、siRNA duplexのARGONAUTE
タンパク質への積み込み、の二つの反応を阻害することが判明した。一アミノ酸置換導入による
変異解析を通じ、TCV P38が、Dicerの基質であるlong dsRNAとその産物であるsiRNA duplexに
異なる分子機構で結合することが示唆された。それらP38変異タンパク質をin vivoで発現させる
ことで、TCV P38の二種類の阻害活性それぞれがRNA silencingに抑制効果をもたらすことが示
された。

Small RNA-mediated gene regulation encompasses diverse physiological and developmental
 processes in higher eukaryotes. Particularly in plants and invertebrates, the RNA
silencing pathways and the components play integral roles on antiviral defense.
As counter defensive strategies, viral suppressors of RNA silencing (VSRs) have been
established through the independent events on viral evolution. VSRs enable the efficient
 viral invasion, replication, and movement in host organisms by counteracting the host
antiviral activities based on RNA silencing. Despite the expanding list of VSRs,
the molecular mechanisms by which each VSR impairs or alters the host silencing
activities remain uncertain. My brief presentation would focus on Turnip crinkle
virus (TCV) P38. Based on a cell-free system recapitulating small interfering RNA (siRNA)
 pathways, I show that TCV P38 inhibits both the Dicer-mediated processing of siRNA
duplex from long double-stranded RNA (dsRNA) and the siRNA-duplex loading onto ARGONAUTE
 proteins. Single amino acid substitution discriminates such dual inhibitory activities
exhibited by TCV P38, and provides evidence suggesting that TCV P38 binds siRNA duplex or
 long dsRNA by employing distinct mechanisms. In vivo analyses show the respective
contribution of the dual inhibitory activities of TCV P38 on the suppression of the host
RNA silencing.

世話人:河口真一 (生命機能研究科 特任助教)
Tel :7974
Eメール:shinkawa@fbs.osaka-u.ac.jp  
    

【実施報告】
コロキウム終了後に掲載いたします。

細菌の分泌装置蛋白質の構造を原子レベルで解明! - 生命に普遍的なATP合成酵素の起源は細菌の毛や毒針?

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図1.細菌べん毛
サルモネラや大腸菌は菌体から生えた数本のべん毛を回転させて泳ぎます。それぞれのべん毛の根元には回転モーターがあります。左はサルモネラの電子顕微鏡写真(スケールバーは2 mm)。右はべん毛の模式図(CM:細胞膜;PG:ペプチドグリカン層;OM:外膜)。

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図2.べん毛基部体とべん毛III型輸送装置の模式図
輸送装置は、6種類の膜貫通型タンパク質(FlhA、FlhB、FliO、FliP、FliQ、FliR)でできた輸送ゲート複合体(青色の部分。分泌される蛋白質の通路となる)と3種類の可溶性タンパク質(FliH、FliI、FliJ)でできたATPアーゼ複合体(青色の下の緑色の部分。ATPのエネルギーを使って効率よく分泌を行う。)で構成されます。輸送装置を包むべん毛基部体のCリングの直径は約45 nm。(CM:細胞膜;PG:ペプチドグリカン層;OM:外膜)。

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図3.FliH-FliI複合体の構造
(A)FliH-FliI複合体の全体構造。2個のFliH分子を青色と桃色、FliIを緑色で表示。
(B)FliHの2量体とV型ATPアーゼ固定子の構造比較。左はFliHの2量体、右端はV型ATPアーゼ固定子(緑色:Eサブユニット、オレンジ色:Gサブユニット)、両者の重ね合わせを中央に表示。

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図4.べん毛III型輸送ATPase複合体のモデル
(A)FliH-FliI複合体のリングモデル。輸送ATPアーゼ複合体中ではFliH-FliI複合体が6個あると考えられています(FliI分子を6、FliH分子を12含む)。各々のFliH-FliI複合体は別々の色で表示しています。
(B)(A)を下から見た図。
(C)べん毛輸送装置全体の低分解能電子顕微鏡トモグラフィー像にモデルを当てはめた図。今回の解析には含めなかったFliHの削った部分を緑色、FliJを桃色で表示。
(D)V型ATPアーゼとATP合成酵素の模式図。V型ATPアーゼではA,B,D,E,Gと標記されたサブユニット群、ATP合成酵素ではα,β,γ,δ,b2と標記されたサブユニット群が、輸送ATPアーゼ複合体のFliH、FliI、FliJに相当する。

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"The Hippo pathway in Organ Growth Control and Regeneration" Prof. Georg Halder (VIB Center for the Biology of Disease and KU Leuven Center for Human Genetics, University of Leuven, Belgium)

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Date/Time

March 24, 2016 (Thu), 15:00-16:00

Place

2F Seminar room, BioSystems building

Speaker

Prof. Georg Halder (VIB Center for the Biology of Disease and KU Leuven Center for Human Genetics, University of Leuven, Belgium)

Title

The Hippo pathway in Organ Growth Control and Regeneration

Abstract

Organs and tissues grow to specific sizes but the mechanisms that control organ size have remained mysterious. The Hippo pathway is a conserved growth control pathway and defects in Hippo signaling cause dramatic overgrowth phenotypes of various organs in mice and in flies. The Hippo pathway is also involved in regeneration in flies and mammals and it is frequently deregulated in human tumors. The Hippo pathway is thus a key regulator of tissue growth and its regulation may dictate organ size. However, how the Hippo pathway is regulated during development and what role it plays during normal growth and regeneration is poorly understood. In our laboratory, we are using genetic approaches in Drosophila and in mice to unravel the function of the Hippo pathway and to dissect its regulation during organ growth control. I will present our recent efforts towards these aims and discuss our findings in light of different growth control models.

"The Myxococcus xanthus motility complex: moving parts and fixed anchor points" Prof. Tâm Mignot (Director, CNRS-Aix Marseille University, France)

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Date/Time

March 28, 2016 (Mon), 13:30-14:30

Place

1F Seminar room, Nanobiology Building

Speaker

Prof. Tâm Mignot (Director, CNRS-Aix Marseille University, France)

Title

The Myxococcus xanthus motility complex: moving parts and fixed anchor points

平成29年度5年一貫制博士課程募集要項(願書は添付されていません)

28年度3年次編入(10月入学)募集要項(願書は添付されていません)

第8代研究科長 近藤 滋 挨拶

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おもろい研究のススメ

大阪大学
大学院生命機能研究科
研究科長

大阪大学生命機能研究科が目指しているのは「おもろい研究」です。これを聞くと、「大阪のイメージにひっかけて、笑いを取ろうとしてるんだろう」と誤解される方が稀にいますが、そうではありません。研究科のメンバーは(少なくとも私は)、おもろい研究こそがすばらしいと確信して、日々研究に邁進しているのです。ではなぜ、「役に立つ」や「重要な」ではなく「おもろい」が大事なのか。それを分かっていただくには「おもろい」の本質を説明する必要があり、それにはやはり、大阪文化の象徴である「漫才」を例にするのがわかりやすいでしょう。

漫才は、「2人組で披露される会話による演芸」(Wikipediaの定義を要約)ですが、「ボケ・突っ込み」の掛け合いにその特徴があります。どんなに興味深い話題でも、それを普通に話して普通に答えていたら、話芸になりません。ですからボケ役は、通常の会話からは出てこない想定外の返答(ボケ)により、会話を混乱させる必要があるのです。もちろん、単に想定外なだけではだめで、「なるほど、そんな見方もあるのか!」と観客が納得する説得力も必要であり、この意外性と説得力のバランスが漫才師の腕の見せ所です。一方、ボケによって飛び跳ねた会話を、通常の価値観に引き戻すのが突っ込みの役目です。会話の混乱が解消され、お客が安心することで、笑いが生まれます。また、一般常識に着地しておくことは、次にボケるために必須の条件でもあります。うまくできた漫才では、突っ込 みによるボケの解消が、次のボケの布石となることで、話はどんどん膨らんでいき、ついには爆笑の渦を生みだすのです。

研究の面白さは、これとよく似ています。漫才におけるボケと同じで、常識的なテーマを通常の手法で解析しろと言われても、モチベーションが湧きません。やる気を出すためには、自分自身の疑問・仮説、あるいは夢が必要です。それが、これまでの研究の常識からは容易に出てこない、すなわち、「想定外」のものであるほど楽しい。もちろん、単なる妄想では話になりません。「きっと実現する」という期待が持てることが必要です。突っ込みに対応するのは、実験による証明です。実証することで、空想でしかなかったアイデアが現実の世界に着地し、新たな事実として認識される。世界中の論文の読者は吃驚してくれます。さらに、問題の解決は次なる疑問を生みだし、研究がどんどん膨らんでいけば、生命科学に革命が起きるかもしれません。どうです、ワクワクしませんか?

要するに「おもろい研究」とは、研究者の自由な発想・価値観に主導される研究のことなのです。研究における最大の価値はオリジナリティですから、「おもろさ」を追求することが、逆に「役に立つ」・「重要な」につながる最短の道なのですが、そのような価値観はとりあえず横においておきましょう。「おもろい」を追求したい研究者が集まり、切磋琢磨すれば、何かが生まれるはずであり、大阪大学生命機能研究科は、それができる自由な環境を可能な限り提供したいと考えます。自分にとっての「おもろい」を追求したい研究者、学生の皆さん。ご連絡をお待ちしています。

歴代研究科長のメッセージはこちら

第135回生命機能研究科研究交流会2016年4月26日(火)16時分~17時講演:茂呂和世 先生(理化学研究所統合生命医科学研究センター自然免疫システム研究チームリーダー)

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【講演案内】

演者: 茂呂 和世

所属: 理化学研究所統合生命医科学研究センター自然免疫システム研究チームリーダー
     横浜市立大学生命医科学研究科免疫生物学研究室 客員教授

演題: 「新しいリンパ球発見にまつわる本当の話」     

要旨: 後日掲載いたします。


世話人:菊田 順一 (医学研究科/石井優研・助教)
Tel :06-6879-3881
Eメール:jkikuta@icb.med.osaka-u.ac.jp  


【実施報告】
コロキウム終了後掲載いたします。


第136回生命機能研究科研究交流会2016年5月18日(水)16時分~17時講演:鳥澤勇介 先生(京都大学 白眉センター工学研究科マイクロエンジニアリング専攻・特定准教授)

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【講演案内】

演者: 鳥澤 勇介

所属: 京都大学 白眉センター 工学研究科 マイクロエンジニアリング専攻
     白眉センター 特定准教授

演題: 「未定」(後日掲載いたします。)     

要旨: 後日掲載いたします。

【実施報告】
コロキウム終了後掲載いたします。

手品の仕掛け(トリック)は、観客の瞬きにあった! - 人々がマジックにだまされる謎を科学的に初めて実証

幹細胞・免疫発生研究室(長澤教授)のウェブサイトが開設されました。

「ヒト培養細胞におけるオーキシンデグロン(AID)法の利用と応用」鐘巻将人(国立遺伝学研究所 分子細胞工学研究部門)

ヒト肺炎病原菌の感染器官の3D構造を解明

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図1.電子顕微鏡で観察した肺炎マイコプラズマ。

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図2.滑走装置の三次元構造。細胞膜を白で部分的に示してある。細胞表面上に並ぶピンク色の突起が宿主組織に張り付き、左方向に滑走する。青色と黄色の2枚のプレートは細胞内部の器官。上と下は同じものを90度回転して見た図。

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図3.接着器官の細胞内部にある2枚のプレート構造。(A)図2の青色で示した薄いプレート。蜂の巣のような格子を持つ硬い構造。(B)図2の黄色で示した厚いプレート。蛇腹のように伸び縮み可能な構造。(C,D)多数の薄いプレート(A)の平均像とそのフーリエ変換像。(E,F)多数の厚いプレート(B)の平均像とそのフーリエ変換像。(G)厚いプレートの繰り返し構造の周期長の分布。大幅に伸び縮み可能な構造であることがわかる。

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図4.滑走運動のメカニズム。厚いプレート(黄色)が伸びることで接着器官前方にある構造(緑色)が突起先端の細胞膜を押し細胞が前方に伸びる。厚いプレートが縮むと後方にある構造(オレンジ色)が前方に移動する。この構造変化を繰り返すことで前方に進むことができると考えられる。

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第137回生命機能研究科研究交流会2016年5月25日(水)12時15分~13時講演:近藤滋(生命機能研究科・教授)/東純平(大学院生D5/D5)/黒田純平(博士研究員)

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【講演案内】

イントロダクション:

近藤 滋(生命機能研究科・パターン形成研究室(近藤研)・教授)

 脊椎動物の形態は、イコール骨の形態と言っても過言ではない。骨は初期発生後に作られ、しかも、成体においても成長し続ける。では、その骨の形態はどの様な原理でつくられるのか?今のところ、それを説明できる仮説はほとんど無い。今回のコロキウムでは、ゼブラフィッシュの椎骨と鰭骨がどの様にできるかに関する萌芽的な研究を2つ紹介する。

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演者: 東 純平

所属: 生命機能研究科・近藤研・大学院生D5/D5    

演題: 「トポロジー最適化による椎骨の形態形成」    

要旨: 脊椎動物の椎骨は体軸方向に体を支える椎体と神経や血管を保護する椎弓で構成されている。Zebrafishの椎体は発生初期では脊索に沿った単純な筒状構造だが、成長に連れてコーン状に縁が広がり、椎体側面にはこれを支えるような付加構造ができる。本研究ではこの付加構造が力学的最適化の結果であると仮定し、トポロジー最適化と呼ばれる形状最適化の計算手法を用いてその形状を再現できるかどうか検討した。
 
演者: 黒田 純平

所属: 生命機能研究科・近藤研・博士研究員    

演題: 「直線状に成長する魚類ヒレ骨格の形態形成を支える細胞の役割」    

要旨: 魚類のヒレ骨格はレピドトリキア(鰭条)と呼ばれる直線状に発達した骨で構成される。またそれぞれのレピドトリキアの成長末端には、アクチノトリキアと呼ばれるコラーゲン繊維が放射状に発達している。骨芽細胞はこのアクチノトリキアを足場にして新しい骨を作り出していると考えられているが、1つ1つのアクチノトリキアがどのようにして作られているのかについては明らかになっていない。本研究では、このアクチノトリキアが細胞レベルでどのようにして作られ、骨の成長にどのように関与するのかについて解析を行った。


世話人:渡邉正勝
Tel:06-6879-7997
E-mail:watanabe-m@fbs.osaka-u.ac.jp
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