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2014年07月01日(火)16:00〜17:00開催 「光学顕微鏡を基礎とした生体分子の動作原理の解明-分子モーターの動作機構,細胞内情報伝達,新しい計測手法の開発-」石島秋彦先生(東北大学 多元物質科学研究所 教授)

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講演者:石島秋彦先生
    東北大学 多元物質科学研究所 教授

タイトル:
光学顕微鏡を基礎とした生体分子の動作原理の解明-分子モーターの動作機構,細胞内情報伝達,新しい計測手法の開発-

日時:2014年7月1日(火) 16:00-17:00
場所:大阪大学 吹田キャンパス ナノバイオロジー棟 3階セミナー室

要旨:
 90年代からの生体分子の1分子計測,イメージング技術の発展によって,生体分子の挙動を1分子レベルで観察・計測できるようになった.この結果,我々は生命現象をより定量的に理解できるようになってきた.しかしながら,生体分子の個々の運動をきちんと計測できるようになってきたからと言って,生命現象そのものを理解できるわけではなく,システムとしての生命現象を理解することも重要である.また,一つの現象のみを計測して,その奥に潜む原理を推論することはなかなか困難な作業であり,時として主観,希望が混入していく恐れがある.自分の研究を振り返ってみると,生体分子の挙動を1分子レベルで計測していくことを主として研究を行ってきたが,自然と二つ以上のパラメータを同時に計測するという方針をとってきたことがわかる.その主たるもので初期のものは,98年に発表したアクトミオシン相互作用の力学・化学反応の同時計測である.さらに,近年力を入れている細胞内情報伝達機構の解明においては,同一細胞上の二つのモーターの回転の相関,回転と回転基部体への標識タンパクの結合,セリン刺激とモーター回転変化との相関など,二つ以上のパラメータを同時に計測する手法が多い.
 また,生体分子の挙動を1分子レベルで計測するためには,新しい計測手法の開発が必須となる.これは,現状の製品が1分子レベルで観察・計測するために作られていない,ということもあるが,一連の実験の中でできるだけブラックボックス(サンプルをセットしてスイッチをぽんと押すと結果が出てくる...)の要素を残さないと言う意味でも重要である.遡って91年のガラスニードルを用いたアクトミオシン相互作用の計測では,既存の倒立顕微鏡の上部に正立型の顕微鏡をくっつけた形に改造したように、高度な光学知識がなくても新しい計測手法の開発は可能である.新しい計測手法の開発には新しい素材の活用が必要となる.我々はカーボンナノチューブ(CNT)に着目し,その生命科学研究への応用を模索した.その高いアスペクト比から期待される新しいプローブなども検討したが,その成果の一つは,CNTの高い熱伝導性を利用した新しい運動再構成系への応用である.CNTをプラットフォームとして,その上の生体分子を熱的に制御できることを示した.さらにその運動の様子から,CNT自体の熱伝導性を見積もることにも成功した.このことは私が知る限り世界で初めての計測である.
 今回のセミナーでは,今までに私が研究してきたいくつかの結果をご報告したい.

当研究科の吉森保教授がトムソン・ロイターのHighly Cited Researchersに選ばれました。

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Highly Cited Researchersは、トムソン・ロイター社が、世界中で引用された回数の多い論文の著者を研究分野ごとに選出したものです。2014年は、21分野で約3,200名の研究者が、世界的に最も影響のある研究を行っている研究者としてリストアップされています。大阪大学からは6分野で12名(14件)が選ばれ、当研究科からは吉森保教授が選ばれました。

THE WORLD'S MOST INFLUENTIAL SCIENTIFIC MINDS 2014

第99回生命機能研究科研究交流会2014年7月18日(金)16時~17時30分特別講演:服部 光治 先生 (名古屋市立大学大学院薬学研究科・教授)

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【服部先生コロキウム要旨】

脳の形成と機能に重要な分子リーリンの機能解明と、その創薬への応用
名古屋市立大学大学院薬学研究科 教授 服部光治

哺乳動物脳では神経細胞は層構造を形成しており、これは正常な機能発現に必要である。突然変異マウス「reeler」で欠損する巨大分泌タンパク質「リーリン」は、層構造形成に必須であるが、その機能は未だ理解されていない。また近年、リーリンの「機能低下」が精神神経疾患の発症や増悪化に寄与することが多く報告されている。しかし、リーリンの機能低下と疾患をつなぐ分子メカニズムは完全には理解されておらず、これを改善する方法も存在しない。我々は、リーリンの機能とその調節機構を理解することを目的に研究を進めてきた。そして最近、リーリンの新規受容体の候補を同定し、これを介して層構造形成の最終段階が制御されていることを見いだした。また、リーリンを不活化する酵素の同定に成功した。その阻害剤はリーリン機能を増強し、精神神経疾患を改善する可能性を秘める。本講演ではリーリン研究の歴史を踏まえて我々の知見を紹介し、残された問題を解決するには何が必要なのかを議論したい。

2014年06月19日(木)掲載 吉森保教授がトムソン・ロイターのHighly Cited Researchersに選ばれました。

2014年06月30日(月)掲載 吉森保教授が「大阪大学特別教授」に選ばれました。

生命機能研究科第12回研究教育交流会

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来る9月19日に、生命機能研究科「第12回研究教育交流会」を開催いたします。研究科全体の研究交流を深めることを目的として、全研究グループ(基幹講 座、特別研究推進講座・協力講座、連携分野、兼任教員・客員教員・招へい教員研究室など)が参加する催しです。来年度新入生となられる皆さんも、ふるって ご参加下さい。教員や在学生と直接お話いただくことで、研究室の雰囲気や研究現場の活気を感じ取ることができると思います。

大阪大学大学院生命機能研究科 研究科長 仲野 徹
研究教育交流委員長  北澤 茂 


開催日時:平成26年9月19日(金) 13:15~18:45

吹田キャンパス銀杏会館3Fホール・会議室


●第12回研究教育交流会プログラム(準備中)


第一部:(13:15~16:00)

詳細は決定次第随時公開いたします。


第二部:(16:15~18:45)

ポスターによる研究室紹介を交えた交流会を行います。(軽食、飲み物を用意しています。)

司会 北澤 茂 教授

ポスターは、基幹講座・協力講座・客員招聘教員研究室・寄付講座・兼任教員研究室・連携講座から広く募集しています。研究室で現在もっとも熱心に取り組ん でいる課題について、その研究の意味と現場の雰囲気が伝わってくるような「研究室ニュース」スタイルのポスターを作成してください。
発表もポス ターも、入学案内のための一般的な研究室紹介よりは一歩踏み込んだ研究内容を盛り込んでいただいて大いに結構ですが、主な参加者が分野違いの大学院生や来 年入学する大学院生であることを念頭において下さい。当日の会場で、会の参加者にベストポスター研究室を投票していただきます。上位研究室を表彰します


※研究科内の行事ですので、外部の方のご参加はお断りいたします。

問合せ先:生命機能研究科企画室
(メール  / TEL 内線4645)


2014年08月21日(木)〜22日(金)開催 おもろい研究! 君ならできる、ここでできる - 大学院 阪大生命機能:夏のオープンキャンパス - 2014(ラボツアー)実施要項

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特に記載がない場合、プログラムの一部のみの参加はできません。自由研究室訪問は、研究室によってアポや時間の指定がある場合があります。各研究室の欄をよく確認してください。

研究室 ラボツアー 自由研究室訪問
細胞核ダイナミクス研究室(平岡研) ラボツアーは22日のみ

集合場所:ナノバイオロジー棟5階D502号室
集合時間:22日10:00



【研究室の紹介】

細胞核は遺伝子が働くための空間的な場である。その機能を果たすために、多くのタンパク質がダイナミックに相互作用し、離合集散しながら働いている。このダイナミックな生命現象をビジュアルに捉え、その分子的な仕組みを遺伝的に解明するために、顕微鏡イメージングと分子遺伝学の手法を併用し、染色体と細胞核の機能的な構造を解析している。


【具体的な研究体験プログラム内容】

22日10:00〜12:00(定員7名)


見たいタンパク質に蛍光を付けて光らせると、その動きを細胞が生きたまま観察できる。蛍光タンパク質は、クラゲの光るタンパク質を用いて遺伝子組み換えによって作製し、これをヒトの培養細胞へ導入して観察する。実習では、
  1. ガン細胞が増殖する際に起こる異常染色体分配の観察
  2. 光活性化型蛍光タンパク質を用いた細胞へのお絵かき体験およびタンパク質ダイナミクスの観察
を行う。
両日OK
ダイナミックブレインネットワーク研究室(北澤研) ラボツアーは希望者の予定を調整して、どちらかの日、1回に集約します。

集合場所:ナノ棟2階 D203号室
集合時間:21日14:30、または22日10:00



【具体的な研究体験プログラム内容】

北澤研究室では「体験できる脳科学」をキャッチフレーズにした研究を展開しています。体験プログラムでは「独立成分分析」を体験してもらいます。

時間:21日14:30〜16:30、または22日10:00〜12:00


「独立成分分析の体験的理解 〜 自分の声を用いて信号分離の仕組みを理解する」

担当:高橋俊光

ふたりの人が同時にしゃべっている状況を想像してください。あなたの左右の耳にはふたりの声が混ざった音声が届きますね。さて、これらの混合音声から、それぞれの話し手の音声を分離することはできるでしょうか?「一度混ざったものは元にもどせないよ」と思われるかもしれません。実はできるのです。独立成分分析は、信号が互いに独立であるという仮定だけを用いて、混合信号を元の信号に分離する数理解析の手法です。私たちの研究室では、これを脳活動の解析に応用した研究をしています。このプログラムでは、参加者がふたりひと組になって、パソコンに音声を吹き込んで混合音声を作り、それを独立成分分析を用いて元の音声に分離することに挑戦します。実際に自分で数値解析のプログラムを組み、対応する数理理論を追うことで、元の音声が復元されるしくみをstep by stepで理解していきます。さて、本当にうまくいくのでしょうか。試してみましょう。
両日OK
細胞分子神経生物学研究室(山本研) ラボツアーは22日のみ

集合場所:ナノバイオロジー棟8階D803号室
集合時間:22日10:00、11:00(入れ替え制)



【具体的な研究体験プログラム内容】

1回目:10:00〜11:00
2回目:11:00〜12:00


大脳皮質切片への遺伝子導入と蛍光タンパク質によって標識された神経細胞の観察。
両日OK
ナノ・バイオフォトニクス研究室(井上研) 集合場所:ナノバイオロジー棟5階D505号室
集合時間:21日14:30/22日10:00



【具体的な研究体験プログラム内容】

21日14:30〜16:30
22日10:00〜12:00


「金ナノ粒子を測る、金ナノ粒子で測る」

金属は自由電子により独特の光沢を持っています。金属のサイズが小さくなりナノサイズになると、そのサイズ効果により、従来とは異なる色を呈するようになります。光学顕微鏡や分光器などを使って、金ナノ粒子を測り、金属が持つあざやかな色の秘密に迫るとともに、金ナノ粒子を用いて生体分子のダイナミクスを計測する方法を学びます。
  1. 光と金属ナノ構造の基礎的な話
  2. 金ナノ粒子の光学特性の測定:吸収スペクトルと散乱スペクトル
  3. 金ナノダイマー(2つの金ナノ粒子をDNAで連結した二量体)を用いた転写反応の観察
両日OK
光物性研究室(木村研) ラボツアーは、今回、都合によりありません。 両日OK
ミトコンドリア動態学研究室(岡本研) ラボツアーは22日のみ

集合場所:ナノバイオロジー棟7階D705E号室
集合時間:22日10:00



【具体的な研究体験プログラム内容】

1,2のどちらか一方のみの参加も可。

  1. 10:00〜11:00
    生細胞でのミトコンドリア分裂・融合・分解の可視化~野生型細胞と変異型細胞の比較(定員3名)
  2. 11:00〜12:00
    ミトコンドリア・ダイナミクスのレクチャー(定員5名)
両日OK
染色体機能制御研究室(石井浩二郎研) 集合場所:ナノバイオロジー棟6階D601B号室
集合時間:21日14:30/22日10:00



【具体的な研究体験プログラム内容】

定員2名(各日)
  1. 21日14:30〜15:30
    22日10:00〜11:00

    研究室の研究内容・実験アプローチの解説・質疑応答
  2. 21日15:30〜16:30
    22日11:00〜12:00

    酵母を使った染色体研究の体験
    • 機能的な染色体と機能を失った染色体の挙動を蛍光顕微鏡観察で比較する(21日)
    • 酵母の作った胞子を顕微鏡下で微小針を使って移植し遺伝解析する(22日)
両日OK
心生物学研究室(八木研) 部分参加も可。

集合場所:細胞棟1階 B134
集合時間:21日14:30/22日10:00



【具体的な研究体験プログラム内容】

21日
14:30~16:00

研究結果の観察・研究内容紹介
  • 大脳皮質のバレル構造の観察、樹状突起のspine構造の観察
  • 初代神経細胞の免染標本観察
  • マウスiPS細胞の観察
  • Mouse runningの解析
22日
  1. 10:00~10:30
    八木健教授の話(心を生みだす生物学的基盤について)
  2. 10:30~12:00
    研究結果の観察・研究内容紹介
    • 大脳皮質のバレル構造の観察、樹状突起のspine構造の観察
    • 初代神経細胞の免染標本観察
    • マウスiPS細胞の観察
    • 講義「哺乳類の進化について考える」
    • Mouse runningの解析
両日OK
パターン形成研究室(近藤滋研) 集合場所:細胞棟2階B215
集合時間:21日14:30/22日10:00



【具体的な研究体験プログラム内容】

動物の皮膚に模様を作っているのが、「波紋」であることを真面目に実証しています。是非おいで下さい。波紋の奥義を伝授いたします。
  1. 波紋の原理の解説
  2. 波紋の修行でシマシマを作る
両日OK
免疫細胞生物学研究室(石井優研) 集合場所:医学部バイオメディカル研究棟8階 免疫細胞生物学教室
集合時間:21日14:30/22日10:00



【具体的な研究体験プログラム内容】

「生体イメージング研究の最前線」

はじめに、生体イメージング研究の原理と実際の研究例を簡単に紹介します(約30分)。 その後、二光子励起顕微鏡を用いた生体イメージング実験を実際に見学していただき、生きたままの個体内で生きた細胞の動態を観察してもらいます。
両日OK
細胞内膜動態研究室(吉森研) ラボツアーは希望者の予定を調整して、どちらかの日、1回に集約します。

集合場所:医学部バイオメディカル研究棟5階 遺伝学教室情報企画室(E53-29)
集合時間:21日14:30/22日10:00



【具体的な研究体験プログラム内容】

「The Inner Life of Cell」

 まず、当研究室のテーマであるオートファジーについてスライドを使って概説します。オートファジーは、細胞内にロボット掃除機のようなオートファゴソームと呼ばれる構造が形成され、細胞にとって有害なゴミや病原体などを取り除く仕組みです。細胞の中で繰り広げられるダイナミックな営みに対し、当研究室では様々な分子細胞生物学的手法を駆使してアプローチしています。
 説明のあと、ラボのなかを案内します。それぞれ特徴を持った異なる6台の顕微鏡を備えた顕微鏡室はなかなか圧巻です。最後に、実際に細胞内の様子を、それらの顕微鏡を使って観察してもらいます。めくるめく細胞内の世界を垣間見てください!
両日OK
病因解析学研究室(仲野研) ラボツアーは希望者の予定を調整して、どちらかの日、1回に集約します。

集合場所:医学部基礎研究棟7階 幹細胞病理学 企画室(B71-07)
集合時間:21日14:30/22日10:00(各日定員4名)



【具体的な研究体験プログラム内容】

担当者:小田昌朗、永森一平、中谷庸寿

「生殖細胞にふれてみる」

仲野研ではエピジェネティックな遺伝子発現制御に関する研究を行っている。特に精子形成過程における小分子RNAを介した遺伝子抑制機構、受精卵から初期胚におけるDNAメチル化の動的制御に注目している。これらの研究テーマにおいて、実際に我々が用いている生殖細胞の回収や実験(卵細胞へのmRNAマイクロインジェクション、精巣からの精子の採取)を、参加学生に観察してもらう。
  1. 卵細胞へのmRNAマイクロインジェクションでは、過排卵処理を施した雌マウスを雄マウスと自然交配し、卵管膨大部より受精卵を回収しておく。予め用意したこの受精卵に、EGFP及びDsRedのmRNAをマイクロマニュピレーターにてインジェクションし、蛍光タンパク質が発現する様子を蛍光実体顕微鏡下でリアルタイムに観察してもらう。
  2. 精子形成は精巣内にある精細管内において行われる。この精細管は発生段階に応じて12のステージに分類される。当日はこれらの12のステージのうち、最も成熟した雄性生殖細胞である濃縮した核と延長した尾を含むステージと、そうでないステージを分取し、光学顕微鏡で観察してもらう。
自由研究室訪問は両日承っていますが、時間指定があります。下記の時間にまとめて研究室をご案内いたします。

21日16:40
22日13:00,15:00
医化学研究室(高島研) ラボツアーは22日のみ

集合場所:医学部基礎研究棟4階 医化学教室
集合時間:11:00



【具体的な研究体験プログラム内容】

遺伝性不整脈家系の原因遺伝子同定から創薬までつなげる研究の成功例を紹介。
自由研究室訪問については指定があります。

21日:15:00〜17:30
自由訪問
22日:事前アポが必要

コンタクト先
06−6879−3492
分子生体情報学研究室(月田研) 一部のプログラムのみの参加でもかまいません。
ラボツアーは22日のみ


集合場所:医学部基礎研究棟3階 月田研究室(B31-7)
集合時間:10:00


もし場所がわからなかったら、内線3322まで連絡をください。 (ナノバイオロジー棟、細胞棟からかける場合は、173-3322になります。)


【具体的な研究体験プログラム内容】

 私たちはズバリ「見て考える」。【「形」あるものには「機能」がある】を出発地点として何かユニークで重要で、かつ、面白い研究を展開しようと、日々模索しています。研究の興味の中心は、細胞間接着の分子機構とその制御機構、細胞骨格の構造と機能、さらには、細胞間接着や細胞骨格がかかわるシグナル伝達機構にあります。
 突然ですが皆さんは「タイトジャンクション」をご存知でしょうか?上皮細胞は隣り合う細胞と手と手を取り合って繫がっています。その一つの構造物がタイトジャンクションと呼ばれるものです。タイトジャンクションという「形」ははるか昔から知られていましたが、そこに存在するタンパク質は一切知られておらずその「機能」というのも曖昧なものでした。今から約25年前、私たちは細胞間接着装置の単離法を開発しました。これによりクローディンに代表されるようにタイトジャンクションに存在するタンパク質が山のように発見され、タイトジャンクションという「形」の「機能」を革新的に解明してきました。このような「形」と「機能」との関係を明らかにするのに欠かせないものが顕微鏡の力です。電子顕微鏡や近年、発展が著しい超解像顕微鏡などを駆使することで「形」を捉え、そこから考えられる「機能」のヒントが多く得られるようになり、私たちの研究は飛躍的に進歩しています。最近では超解像顕微鏡を用いた観察によりタイトジャンクションに今まで知られることのなかった細胞内骨格構造の一つである微小管構造が付随していることを発見し、また、タイトジャンクションだけではなく繊毛上皮細胞のアピカル面に局在する基底小体に局在するタンパク質のノックアウトマウスを超高圧電子顕微鏡で観察をしたところ、基底小体付属構造が欠損している事を明らかにしました。
 そこでこの度、夏の学校のプログラムでは、電子顕微鏡や超解像顕微鏡を実際に触れ、そこで見えた生物の「形」をどのように解釈し、新たな視点を得るのかを参加者皆さんで討論していただきます。

<プログラム>
  1. 電子顕微鏡観察 および 解釈、ディスカッション
  2. 超解像顕微鏡(SIM)観察 および 解釈、ディスカッション
  3. 「形」から「機能」へ カフェディスカッション

是非、多くの方にご参加いただき、白熱した議論が繰り広がることを研究室員一同楽しみにしております。
両日OK
視覚神経科学研究室(大澤研) 集合場所:CiNet棟2階 2B1-1号室
集合時間:21日14:30/22日10:00



【研究室の紹介】

大脳の視覚野の数多くの神経細胞は、網膜に写る画像情報を分担して表現しており、個々の細胞が表現できる情報は非常に限られている。個々の細胞がどのような部分情報を表現し、それがどのように組み合わされて、知覚が成立するかを研究している。


【具体的な研究体験プログラム内容】

「初期視覚野の神経細胞の特性をシミュレータと実際の実験装置により計測する」

実習の概要:
動物の脳から記録するために実際に使っている実験システムに、動物の代わりに視覚野の細胞のシミュレータ(VNS)を置いて、どのようにして視覚野の単一細胞の機能を研究するのかを体験する。VNSはビデオカメラで捉えた視覚入力から1個の視覚野細胞の反応をリアルタイムに計算してスパイク(活動電位)として出力する。
自由研究室訪問に指定があります。

21日:16:40〜
自由訪問
22日:13:00〜15:00
アポによる訪問

コンタクト先
メールアドレス:

外線: 06-6879-4434
内線:4434

認知脳科学研究室(藤田研) ラボツアーは、今回、都合によりありません。 両日OK

2014年08月29日(金)開催 吉森保教授がラボカフェ/アート&テクノロジー知術研究プロジェクト 知デリ「あいまいみー:アート×細胞×ワタシ」にゲスト出演します。


2014年08月05日(火)掲載 生命機能研究科のロゴが制定されました。

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3つの研究領域(医学系、工学系、理学系)が融合し、新しい核を創成しているイメージです。勢いよく回転する意匠が、研究科のスピード感と未来への飛躍を表現しています。ロゴタイプは斜体とし、また、先端を鋭くすることでシンボルと同様スピード感や勢いを表現しています。使用についてはこちら(研究科内専用・要ログイン)

2014年09月12日(金)から12月12日(金)までの間で14回開講 当研究科の仲野教授、吉森教授、石井優教授が「第46回大阪大学公開講座」で講義を行います。

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大阪大学が毎年開催してきた公開講座は、今年で46年目となります。今年度、二つのテーマ(テーマA.「いま、健やかさとは」/テーマB.「いま、世界を視る」)で計14回の講座が開講されます。そのうち3回は、当研究科の仲野徹教授、吉森保教授、石井優教授が担当し、講義を行います。奮ってご参加ください。

「第46回大阪大学公開講座」
開講時期:平成26年9月12日(金)から12月12日(金)までの間で14回開講。
会場:大阪大学中之島センター(大阪市北区中之島4-3-53 Tel.06-6444-2100)
主催:大阪大学社学連携課

参加ご希望の方は下記のサイトで詳細をご確認のうえ、お申し込みください。(要受講料)
http://21c-kaitokudo.osaka-u.ac.jp/koukaikouza/h26

2014年08月08日(金)掲載 平成26年度(2014年度)3年次編入学(10月入学)合格者受験番号一覧

2014年08月08日(金)掲載 平成27年度(2015)5年一貫制博士課程入学(4月入学)合格者受験番号一覧

2014年08月06日(水)開催 「フグが作るミステリーサークルの謎を解く」川瀬裕司先生(千葉県立中央博物館 分館海の博物館 研究員)

第100回生命機能研究科研究交流会2014年7月18日(金)16時~17時20分特別講演:升島 努先生 ((独)理化学研究所 生命システム研究センター・一細胞質量分析研究チーム・チームリーダ

2014年09月18日(木)16:00〜17:30開催 「匂いによる恐怖に関わる神経回路」近藤邦生先生(Fred Hutchinson Cancer Research Center)

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講演者:近藤邦生先生
    Fred Hutchinson Cancer Research Center

タイトル:匂いによる恐怖に関わる神経回路

日時:2014年9月18日(木) 16:00-17:30
場所:大阪大学 吹田キャンパス ナノバイオロジー棟 3階セミナー室

要旨:
マウスなど多くの動物は肉食獣などの捕食者の匂いに対して本能的に恐怖反応を示す。 なぜ特定の匂いのみが本能的恐怖を引き起こすのだろうか? 動物が恐怖を感じるとストレスホルモンが分泌される。 我々はこのストレスホルモン分泌の主要制御因子である神経細胞(CRHニューロン)に注目し、匂い受容からCRHニューロンへとつながる神経回路の解析を行った。仮性狂犬病ウイルス(PRV)は神経細胞に感染してシナプス結合を通して上流の神経細胞へ逆行輸送される性質を持つ。我々はPRVを利用して、特定の神経細胞に接続している神経細胞を可視化できる経シナプス性トレーサーウイルスを作成した。さらにPRVと他のウイルスベクターを組み合わせることによって、特定の神経細胞に直接接続している神経細胞を可視化する方法も確立した。これら二つの方法を組み合わせることにより、匂いに関わる神経回路内でCRHニューロンを直接的、間接的に制御する 領域を複数同定した。さらなる解析によりいくつかの領域が実際にCRHニューロンを活性化し、捕食者の匂いによるCRHニューロンの活性化に関わることが示された。我々が作成したような経シナプス性トレーサーは複雑な神経回路の解析に有用であると考えられ、この点についても議論したい。

"Colonization of the murine cerebral cortex by migrating GABAergic interneurons: the role of signals transduced into and outside the leading process." Dr. Christine Metin (Reseach Group Leader, Institut du Fer à Moulin, INSERM)

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Speaker : Dr. Christine Metin (Reseach Group Leader, Institut du Fer à Moulin, INSERM)

Title : Colonization of the murine cerebral cortex by migrating GABAergic interneurons: the role of signals transduced into and outside the leading process.

Date : September 8
Time : 13:00-14:30
Place : Seminar Room (3F), Nanobiology building
Host : Prof. Fujio Murakami (murakami@fbs.osaka-u.ac.jp)

Summary

GABAergic neurons can migrate long distances in the developing brain. In the forebrain of mouse embryos, GABA neurons generated in the medial and caudal ganglionic eminences of the basal telencephalon migrate first tangentially toward the cortex and then reorient radially toward the cortical plate in which they settle.

Migration is the result of the interplay between intrinsic cell motility properties and extrinsic cues that influence and guide cell movements. At least two key structures in migrating INs can sense extrinsic guidance cues: 1) the leading edge that divides in several branches, each branch ending with a growth cone, which can explore the environment, and 2) the primary cilium, a recently discovered organelle at the surface of the migrating interneurons that is assembled by the centrosome at the surface of the cell body.

We have analysed in migrating GABA neurons the role of a signal transduced in the primary cilium, the secreted morphogen Sonic Hedgehog, and the role of an adhesive signal that influences the dynamic properties of the leading process, the cell adhesion molecule N-cadherin.

2014年09月16日(火)開催 "Structural studies of Marburg virus by cryo-EM" Dr. Jamie Riches (Central Analytical Research Facility, Queensland University of Technology, Brisbane, Australia)

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【演者】Dr. Jamie Riches(Central Analytical Research Facility, Queensland University of Technology, Brisbane, Australia)

【演題】Structural studies of Marburg virus by cryo-EM

【日時】9月16日(火) 2:00 PM - 3:00 PM
【場所】​​Osaka University Hospital 14F Meeting Room #1

【要旨】Marburg virus is a highly pathogenic virus causing hemorrhagic fever in humans with high mortality rates. Structural investigations into the virus have been limited both by the need to prepare samples in Biosafety level 4 facilities and also by the pleomorphic nature of the virus. In this work, we present a detailed investigation, by a combination of cryo-transmission electron microscopy, cryo-electron tomography and subtomogram averaging, of the structure of the nucleocapsid within intact virions. We also examine the structure of the nucleocapsid during the budding process in infected cells and demonstrate that there is an absolute directionality to this process. Initial findings on the structure of the matrix in intact virions and in a VLP system will be presented.

2014/09/26 "Genetic And Biochemical Characterization Of Mammalian Cilia Compartmentalization" Dr. Pleasantine Mill (MRC Human Genetics Unit, Institute for Genetics and Molecular Medicine, Edinburgh, UK.)

2014年09月29日(月)開催 "Guiding the folding pathway of DNA origami" Dr. Jonathan Bath (Department of Physics, University of Oxford)

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【 Seminar Announcement 】
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Date/Time: September 29, 2014(Mon) Time:16:00-17:00
Place: 3F Seminar room, Nanobiology Building
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Title:"Guiding the folding pathway of DNA origami"

Dr. Jonathan Bath
(Department of Physics, University of Oxford)

----- Abstract -----------------------------------------
Katherine E. Dunn1, Frits Dannenberg1,2, Thomas E. Ouldridge3, Marta Kwiatkowska2, Andrew J. Turberfield1 and Jonathan Bath1

1University of Oxford, Department of Physics, Clarendon Laboratory, Parks Road, Oxford OX1 3PU, U.K.
2University of Oxford, Department of Computer Science, Wolfson Building, Parks Road, Oxford OX1 3QD, U.K.
3University of Oxford, Department of Physics, Rudolf Peierls Centre for Theoretical Physics, 1 Keble Road, Oxford OX1 3NP, U.K.

DNA origami is a robust self-­‐assembly technique in which a single-­‐stranded template is folded into shape by annealing it with hundreds of short staple strands. DNA origami assembly has developed rapidly from 2D to 3D then, by exploiting the helicity of DNA, to twisted and curved structures. How is it that these structures fold so well? It is an interesting problem, one that presents a similar challenge to protein folding.

We have designed a new type of origami tile to help us understand folding. Unlike traditional DNA origami, where each staple has a unique place in the final folded structure, the staples in our structure can bind in one of two configurations. The system has a small set of distinguishable, well-­‐folded shapes that represent discrete and approximately degenerate energy minima in a vast folding landscape. Remarkably, our origami folds in good yield to give a distribution of well-­‐folded shapes. The fact that our origami folds at all demonstrates that there are folding pathways (without a pathway there would be no chance of finding well-­‐folded structures among the vast number of mis-­‐folded structures within a reasonable time). The distribution of well-­‐folded shapes observed in our experiments provides information about individual trajectories through the folding landscape. We show that the folding pathway can be steered by design.
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Host:Keiichi Namba (4625)
Email: keiichi@fbs.osaka-u.ac.jp

All members of FBS are invited to participate in this seminar.

2015年03月21日(土)開催 日本生理学会・解剖学会合同大会関連集会

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生理学会グループディナー
「第38回シナプトロジストの会」のご案内

日時:2015年3月21日(土;大会初日)19時~(予定)
会場:未定(決定次第、このページ上でアナウンスします)
会費:未定(学生割引を設ける予定です)

例年のように盛会を期待します。
初めての方も歓迎します。お誘いあわせの上、奮ってご参加ください。
大会参加お申し込みの際、ご予定にお組み入れ願います。


世話人:小倉 明彦
大阪大学 大学院生命機能研究科 神経可塑性生理学研究室
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘1-3
TEL:06-6879-4661 FAX:06-6879-4664
E-mail:
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