高校生の方々はグループに分かれて、午前午後、一箇所ずつ、6研究室、平岡研、難波研、上田研、吉岡研、甲斐研、木村研での研究を見学するプログラムでした。
細胞核ダイナミクス研究室(平岡研)では、スタッフの指導の下、愛用されている顕微鏡装置を使って生きている細胞の蛍光観察が行われ、日本電子YOKOGUSHI協働研究所(難波研)では「バクテリアの泳ぎや形を光学顕微鏡や電子顕微鏡で拡大して見る」というテーマに沿っての実習がありました。
1分子生物学研究室(上田研)では「生きた細胞の中のタンパク質1個の動きをみる」がテーマです。
生殖生物学研究室(甲斐研)ではショウジョウバエを使って、生殖細胞の発生が紹介されました。
光物性研究室(木村研)では、生き物が対象ではなくレーザーで高速を測ってみよう、という実習です。光が進んだ距離と時間を測定して光速が求められるかを体験できる貴重なチャンス。
またCiNetの生体機能イメージング研究室(吉岡研)では吉岡教授よりMRI装置を使った撮像の原理と実習が行われ、持ち込まれた試料の断層撮影のチャレンジ、お土産データも。
午後には平岡教授から「生命機能学のすすめ」のレクチャーがあり、生命をシステムとしてトータルに理解することの醍醐味や当研究科の特性などにも触れられました。生命は複雑な動的なシステムから構成されつつ、いい塩梅に"いい加減さ"を保って、省エネかつ臨機応変に生き物らしくあれるのはなぜか、という点においてはまだまだこれからの研究に期待がかかります。
顕微鏡での分解能の向上の歴史をみても、昨今のテクノロジー技術の飛躍的な進歩、いくつものチャレンジの積み重なりの上に見えなかったものが見えるようになってきたというお話もありました。
最後の生徒さんからの終わりの言葉では、上記からのエール「限界は超えられる」を胸にこれからも科学への興味を膨らませてゆきたい、と熱い意気込みを語られていました。6、7年後の大学院生がこの中に?と教員達の期待も高まります。
(企画室 岡本)