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Channel: 大阪大学大学院生命機能研究科
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第183回生命機能研究科研究交流会2018年5月9日(水)12時15分~13時講演:馬場 昌範(鹿児島大学難治ウイルス病態制御研究センター(副学長・教授))

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【講演案内】

演者:馬場 昌範(鹿児島大学難治ウイルス病態制御研究センター(副学長・教授))

所属:鹿児島大学難治ウイルス病態制御研究センター(副学長・教授)
  
演題:「抗エイズ研究の最前線

要旨:
  エイズの原因ウイルスであるHIV-1の発見から35年近くが経過した。この間,エイズは「致死的な病気」から「制御可能な慢性疾患」へと劇的な変貌を遂げた。このようなHIV-1感染における大きな予後の改善は大部分抗レトロウイルス療法(ART)の進歩によるものである。核酸系逆転写酵素阻害薬,非核酸系逆転写酵素阻害薬,プロテアーゼ阻害薬,インテグレース阻害薬,そして侵入阻害薬といった,種々の薬剤が現在エイズ患者の治療に使用可能である。新規のインテグレース阻害薬を含有する配合薬が認可され,「1日1錠」の服用で済むようになった。さらに,現在の薬剤は初期のものと比較して,副作用がかなり軽減されている。しかし,免疫監視機構から逃れ,ARTによって除去出来ないHIV-1慢性感染細胞が存在するために,現在のARTはHIV-1感染を治癒させることが出来ない。従って,患者は抗レトロウイルス薬を生涯にわたって服用する必要がある。この問題を解決するために,われわれを含む多くのグループがエイズの治癒に関する研究に取り組んでおり,本コロキウムではこれらの取り組みについても紹介する。
 


世話人:明石 満(生命機能研究科, ビルディングブロックサイエンス共同研究講座(明石研)・特任教授)赤木 隆美(生命機能研究科 ビルディングブロックサイエンス共同研究講座(明石研)・准教授)
Tel :5505
E-mail: akagit@fbs.osaka-u.ac.jp

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