日時
2018年3月12日(月)16:00〜17:30
場所
吹田キャンパス 生命機能研究科 ナノバイオロジー棟3階 セミナー室
演者
林周一(オックスフォード大学)
演題
大脳皮質 ‐ 視床投射のシナプス発達における神経活動の役割
要旨
大脳皮質5層から視床への軸索投射は、大脳皮質の異なる領域間の情報伝達を仲介する重要な機能をもつこと示唆されているが、その発達制御には未だ不明な点が多い。大脳皮質5層から視床後核へ投射する神経細胞の軸索終末は、樹状突起からの多数のスパインを包み込んでシナプスを形成するという特徴的な形態をもつ。このような軸索終末の形態とシナプス形成様式は、視覚、聴覚、体性感覚の感覚入力を中継する視床核にも存在することから、その発達機構を解明することは、大脳皮質‐視床回路の機能の基盤を理解する上で重要である。本セミナーでは、私が現在行っている、シナプス小胞放出に必要なSNAREタンパク質の一種を大脳皮質の層特異的に欠失させたマウスを用いた研究を紹介し、大脳皮質5層から視床への軸索投射とシナプス発達制御における神経活動の役割について議論したい。
世話人
山本亘彦
Tel: 06-6879-4636
E-mail: nobuhiko@fbs.osaka-u.ac.jp