第84回生命機能研究科研究交流会では、静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点の小野篤史先生をお招きし、「プラズモニクスを利用した光ナノ計測」をテーマに、講演をおこなって頂きました。小野先生は、光と金属ナノ構造体との相互作用によるプラズモン共鳴現象を利用した光工学(プラズモニクス)の先進的な研究を行っておられます。講演の前半では、表面プラズモン共鳴の基礎を非常に分かり易くご説明され、また実際に金属薄膜と光との相互作用による伝搬型表面プラズモン共鳴効果を利用した応用例について紹介していただきました。アキシコン型プラズモン伝搬を利用した高効率増強電場発生、プラズモンアシスト第二次高調波発生(SHG)、タンパク質観察など生体イメージングのための紫外光励起プラズモン共鳴など、最新の研究成果をご紹介頂きました。また後半では、局在型表面プラズモン共鳴効果を利用した応用例として、金属ナノ粒子を利用したSOI型半導体光検出器の高感度化についてご講演されました。いずれも非常に興味深いお話であり、講演終了後は会場からたくさんの質問が飛び交いました。講演会に引き続き、意見交換会において講演者と参加者との交流を深めました。
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