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Channel: 大阪大学大学院生命機能研究科
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第149回生命機能研究科研究交流会2016年11月16日(水)12時15分~13時講演:上村 陽一郎(理化学研究所、QBiC、上級研究員 /生命機能研究科招へい研究員)

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【講演案内】

演者: 上村 陽一郎(級研究員 / 阪大大学院生命機能研究科招聘研究員)

所属: 理化学研究所、QBiC、細胞シグナル動態研究グループ    

演題: 「走化性の応答レンジを調節する三量体Gタンパク質のシャトリング制御」    

要旨:

走化性とは化学物質の濃度勾配に沿った細胞運動を指し、初期発生、免疫応答など多くの生命現象で観察されます。我々が走化性研究のモデルとしている細胞性粘菌は、栄養飢餓になると自らcAMPを細胞外に放出し、それに対して走化性を示します。この細胞はわずか数%の緩やかな濃度勾配を10万倍にもわたる濃度域で検出することができます。しかし、このような走化性細胞の性質がどのように生み出されるのか、その仕組みはよくわかっていません。今回、我々は走化性の応答レンジを広げるGip1というタンパク質を見いだしました。Gip1は三量体Gタンパク質と結合することでその一部を細胞質に保持し、必要に応じて細胞膜へと送り出していました。このような三量体Gタンパク質のシャトリング制御という新たな機構により、走化性細胞は応答レンジを拡張していました。本コロキウムでは、Gip1によるGタンパク質のシャトリング機構の最新データも含めて紹介したい。


世話人:上田昌宏 (阪大大学院生命機能研究科・1分子生物学教室 教授)

Tel 06-6879-4611

E-mail:masahiroueda@fbs.osaka-u.ac.jp


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