当研究科、いや阪大きっての料理研究家(?)小倉明彦教授が、料理を科学的に講義する本を出版しました。その名も「お皿の上の生物学」。料理を味・色・香り・温度といった感覚系から攻めているのはもちろん、食器や食材に遺伝学や解剖学、はたまた歴史まで盛り込んだ、理系の知識がある人ならなるほどと相槌を打ってしまう楽しい本です。さすが学生の五月病対策の講義をもとにしているだけあって、読者を飽きさせません。また、随所に小倉流ジョークもちりばめられており、思わずクスッと笑ってしまいます。
最後の第8講だけは、他とは異なり、論文の手法、心得が書かれており、これから研究者になろうとする若き学生への小倉教授の思いが詰まっています。
夜長の秋のお供におすすめの1冊です。
出版社:築地書館
¥1,800
http://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1500-9.html
前著『実況・料理生物学』大阪大学出版会(¥1,700)もどうぞよろしく。
http://www.osaka-up.or.jp/books/ISBN978-4-87259-313-6.html