日時
2019年7月9日(火)14:30〜16:00
場所
吹田キャンパス 生命システム棟 2階セミナー室
講師
- 上田昌宏(大阪大学大学院生命機能研究科 教授)
- 豊田岐聡(大阪大学大学院理学研究科 教授)
- 難波啓一(大阪大学大学院生命機能研究科 教授)
- 青木順(大阪大学大学院理学研究科 助教)
プログラム
「阪大物理の質量分析装置開発」豊田岐聡教授
大阪大学理学研究科の質量分析グループは、淺田らが1930年代後半に国内初の質量分析装置を開発して以来の長い歴史と伝統を有しています。数多くの世界最高性能を有する独創的な装置を開発し、原子質量の精密測定に始まり、生体分子などの広範囲の物質の高精度測定を可能とし、科学の発展に貢献してきました。本講演では、当グループの装置開発の歴史、さらには最近の展開について報告します。
「高空間分解能・高質量分解能を備えた投影型イメージング質量分析装置開発」青木順助教
質量分析を用いた新しい分析手法としてイメージング質量分析が普及してきています。イメージング質量分析は、質量ごとに試料表面の物質の分布を観測できる技術です。我々のグループでは、投影型のイオン光学系と多重周回飛行時間型質量分析装置を組み合わせて、これまでにない高い質量分解能と空間分解能を有するイメージング質量分析装置を開発してきました。本講演では、この装置の原理と開発状況および応用事例を紹介します。
「1分子・細胞内イメージングの開発」上田昌宏教授
細胞内で1分子の振る舞いを分析する手法(細胞内1分子イメージング解析法)は、基礎生物学と共に創薬などの応用分野の強力な分析手法となり得ます。長年の懸案であったイメージングや画像解析の効率をロボット技術と機械学習による自動化によって大幅に向上させ、網羅的分析が可能なハイスループットシステムを実現しました。開発に至る背景と細胞内シグナル伝達系への適用例を紹介します。
パネルディスカッション「イメージングの未来」上田昌宏教授・豊田岐聡教授・難波啓一教授・青木順助教
講演に基づき、現在の技術的限界や今後の技術開発による未来への期待と展望を議論します。「こんなものが見たいのだけど、どのような方法がよいのか」「今は難しいがこんなものが見えるといいな」「他の技術と組み合わせることでこんなことがわかるかも」などなど、イメージングの未来を語りましょう!
参加費
無料
対象
本学の学生・教職員、社会人・一般
申込
当日そのまま来ていただいても参加は可能ですが、参加を希望される方は、できるだけ下記リンク【申込フォーム】より事前申込をお願いいたします。
https://www.reno.osaka-u.ac.jp/event/?no=408
問い合わせ
大阪大学科学機器リノベーション・工作支援センター
E-Mail: event[at]reno.osaka-u.ac.jp
TEL/FAX: 06-6879-4781