6月1日、立命館高校のSSH(スーパーサイエンス高校)の国際交流プログラムの一環として、シンガポール NUS High School of Mathematics and Science +香港 GT college、立命館高校3年生と合わせて63名の生徒およびそれぞれの高校教員8名の方々が本研究科の4研究室を見学されました。
生殖生物学研究室(甲斐研)ではハエの野生株と変異体の特徴を掴んで区別する体験、卵巣の解剖やサンプルの観察からハエクイズまで、ハエのフルコース。こんなにハエを隅々まで観察したのは参加者の方々には生まれてはじめての体験だったことでしょう。
生理学研究室では匂いのマッチングクイズ・嗅覚細胞の単離のためのパッチクランプ装置の操作体験もあり、講義に加えてそれぞれの研究室独自の実習に生徒さんたちも興味津々で真面目な面持ちで向き合われていました。
時折、それぞれの先生方のウィットの効いた対応に緊張されていた表情も和らぎ笑顔もこぼれていました。
染色体生物学研究室(深川研)では、顕微鏡での細胞観察にはじまり、細胞ごとに存在する染色体・染色体上のタンパク質マーカーを顕微鏡で観る体験、テキスト上での写真とは違ってリアルな像にドキドキ(!?)。日頃、汎用されているタンパク質検出実験(ウェスタンブロット)などのデモンストレーションもありました。プロト二ックナノマシン研究室(難波研)ではべん毛モーターの動きの観察や、電顕施設内にて巨大なクライオ電顕を前にそのしくみから実際の電顕画像までの詳細を知るコースも準備され、高校生や引率の先生からも熱心な質問が上がっていました。
実際、研究の現場で生の様子や実験試料に触れる滅多とないチャンスに高校生の方々はワクワクされたことでしょうか。現場の教員、研究員・院生、実習に協力いただいた皆さんもまた高校生の新鮮な視点に触れて、懐かしい気持ちを思い出されたかもしれません。
(企画室 岡本)