日時
2017年6月16日(金)16:00〜
場所
吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室
演者
村山正宜(理化学研究所 脳科学総合研究センター 行動神経生理学研究チーム)
演題
皮膚感覚の知覚とその記憶に必要な脳内回路
Cortical circuit for sensory perception and memory consolidation
要旨
脳内における皮膚感覚の知覚(触知覚)メカニズムには未だ不明な点が数多く残っています。例えば、脳内のどの回路が知覚に関連するのか、回路間での情報の流れおよびどの神経活動が知覚の内容を表すのか等はまだ解明されていません。近年、我々は触知覚に必須な脳回路の同定に成功しています(Manita et al., 2015 Neuron)。この回路を選択的に抑制すると、マウスは正確な触知覚が得られません。例えば、ツルツルした床とザラザラした床とを区別できなくなります。また我々は、この回路が睡眠中にも活性化することを発見しています。ノンレム睡眠(深い眠り)中にこの回路を抑制すると、触知覚の記憶が阻害されます(Miyamoto et al., Science 2016)。本講演ではこれら知見の概要を紹介するとともに、触知覚のセントラルドグマの解明に向けた取り組みを紹介します。
関連Website
http://www.brain.riken.jp/jp/faculty/details/32
世話人
八木健
Tel: 06-6879-7991
E-mail: yagi@fbs.osaka-u.ac.jp
http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/jpn/seminar/seminar/docs/fbs-seminar-yagi-20160616.pdf